死神―――ソロ



いつからだろう。

ふと眺める窓の向こう。闇の広がるその中に、あいつの姿を覚えるようになったのは

最初はただぼんやりと。気配だけ…感じてた。朧気な気配を‥


それが―――


闇の中…微かな揺らぎに微笑を見た。

血の匂いのする微笑。なのに、どこか安堵を齎す表情。

ああ…とオレは理解した。

コレは死神。

命の終わりを看取る者―――

終わりを見届ける為に、こうして在るのだろう。

暗闇の‥夜の向こうにガラスを隔てて映るのは、多分、ここに在る者ではないから。

そんな答えに辿り着いたオレに、その者が応と言いたげに口角を上げた…気がした。


‥待って居るのだろうか?


それとも…オレがそちら側に近づいてる?


そうだな…


天命ならば‥仕方ないよね。

フ‥と微笑がもれる。エスタークは倒せたんだ。

だから‥





もう‥要らないだろう?






2007/7/4

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